殿筋群の筋力低下がまねく、膝の故障
当然ながら、全ての膝痛が殿筋群の問題によって起こるわけでは無い。
患者の訴える痛みは情報ではあってもそこに執着してはならない。
症状と原因とは、別物である。
我々施術家は、筋肉の透視をするがごとく、機能不全の箇所、
痛みを引き起こす原因となる部位を見つけ出す必要がある。
「腸脛靭帯摩擦症候群の原因の大殿筋と中殿筋」
腸脛靭帯摩擦症候群とは
ランナーやサイクリスト等のアスリートに多い膝の故障。
ランナーニーズとも多くの場合関連している。
大腿骨外側上顆と腸脛靭帯末端との摩擦によって起こる炎症と、
それによる膝外側の痛みである。
片方の足に体重が加わる事で悪化する。
通常、施術は困難と言われるが、太い鍼でならやっつけられる。
ただし、期間は掛かかる。そしてその間、安静。
ここが難しい学生なら、
監督が休ませてくれないケースもあるから。
以上を分かりやすくすると、
内転筋(足の内側)が緊張していると、歩く時、中殿筋(お尻の外側)
は伸び機能低下となる。
弱った中殿筋(お尻の外側)の代わりに、大腿筋膜張筋(ももの外側)
が頑張る。膜張筋に選択の余地はなくただお尻のほっぺたの代わりに
がんばる。 ただ、本来の仕事で無い為、オーバーワークにもなり
スポーツの様に繰り返されるとダメージにつながる。
予防には、中殿筋の強化トレーニングは効果的である。が、
鍼施術でのケアなくしてスポーツを続けていられる人とそうでない人がいる。
故障する人と故障しない人。
ストイックな人とストイックでない人。
などなどケースバイケースである。
人と比べて、【私はだめだ】と努力だけでは補えない部分である。