自律神経の乱れ
年配者の内臓疾患と自律神経との因果関係
自律神経失調症では交感神経が強い、あるいは副交感神経が弱くなります。
それは、内臓が過度に活発になる、あるいは動きが弱い状態であると言えます。
そうなるとどうなるかと言うと、内臓が休めなくなり、消耗すると言う事です。
そのような方は、急にそうなったわけでは無く、若い時からその傾向はあります。
若ければ耐えられていた事も、中高年にさしかかり内臓に疾患が訪れてしまうと言うわけです。
施術をしていると、患者様によくみられる現象があります。
うつ伏せ、仰向け、いずれの場合でも鍼を打った後は20分以上置きますが、
じっとしていられない方です。
理由は、
活性酸素が溜まるようです。
交感神経が強くなると活性酸素といってサビが体内で増加します。
副交感神経が弱くなると。活性酸素を体外へ排出できなくなります。
どうやら、この問題の解決は、
血流をよくするしか方法は無いようです。
何故なら、施術を進めていくと、同じ姿勢でも平気になるからです。施術を続けた方全員です。
残念な事は、活性酸素の量は個人差があり、1回で平気になる方もいらっしゃれば、
5回かかる方もおられます。
活性酸素は流れていれば、なんら問題は有りません。
◆自律神経の乱れの判別アイテム
患者様への必要と思われたときの質問項目
1 睡眠時間
2 夜間目覚めた時、トイレが必要か
3 快便か
4 食品の嗜好種類
◆自律神経って?
全身の様々な機能を、自動的に調整してくれる神経。
それの解剖学的見た目は細くした「かんぴょう」のような外見。
交感神経 と 迷走神経(副交感神経)がある。
自分の意思では動かせない全身の様々な部位をコントロールしている
交感神経と副交感神経は1日中、絶えず反比例して拮抗している。
大事なのは、調節する力があるか無いか、
自律神経を自分で調整するなら一つ方法、が有ります。
それは腹式呼吸です。
◆症状◆
自律神経が乱れると様々な症状が引き起こされます。
肩こり・腰痛・首コリ・頭痛・睡眠障害・目の疲れ・目まい・倦怠感
・集中力 の低下・耳鳴り・耳中痛などなど。
朝仕事もしくは学校に行きたくないなども含まれます。
当初は別の症状で来院された患者様でしたが鍼施術によって日々のストレスが減少し、
朝も楽に出勤という方もいらっしゃって 大変喜ばれました。
ここで注意して戴きたいことは、自己診断は危険です。
お医者様に原因不明と言われたら、鍼の出番です。
鍼灸院に行かれることをお勧めします
◆仕組み◆
何故症状が様々なのか?
自律神経は全身を巡っており、その人の一番弱い部分に影響を及ぼすからです。
そして人それぞれ弱い所が様々だからです。
メカニズムは、交感神経と副交感神経のバランスの崩れです。
交感神経と副交感神経の事を自律神経と呼びます。
これが乱れた状態を自律神経失調症と言います。
自律神経が乱れても元に戻す自力が無いと、脳が過敏に反応してしまいます。
蓄積されたものを処理出来なくなり、弱い所に負担が集中してしまうという事です。
◆施術方法◆
全ての方に、下向きでの頸・背中に打ちます。これは基本の順番です。
次に、触診で弱い所を見つけ治療します。
鍼によって交感神経と副交感神経のバランスが正常になるので、
鍼を打っている間グッスリ眠れます。
◆経過◆
肩こりでお見えになる方も、腰痛でお見えになる方もその部分が治る頃
肩こりの方は腰痛を訴え、腰痛の方は肩こりを訴え始めます。
これも正常な反応です。
人間には防御機構というものが有って、あちらもこちらも同時に悪くならないようになってるようです。
その方の弱い所を治療していくとまず睡眠障害が改善されたり、元気になられる事を、
ご本人が報告されます。
次に冷え又はほてりの改善が見られたりします。
他にもそれぞれの不調な部分の改善がみられ、倦怠感が取れるなどの経過を辿ります。